米国と中国が激しい貿易戦争に入る姿を見せたことで世界経済に暗雲が漂っている。トランプ米大統領は昨日、年間500億ドル規模の中国産輸入品に25%の高率関税を課し、中国の対米投資を制限するという内容の行政命令に署名した。中国政府は待っていたかのようにすぐに30億ドル規模の米国産鉄鋼・豚肉などに最高25%の報復関税を課すと真っ向から対抗した。
世界1、2位の経済大国の衝突で世界経済への影響は避けられなくなった。米ダウ指数の急落をはじめ、韓国・中国・日本の株価は4%前後に落ちた。米連邦準備制度理事会(FRB)が政策金利を引き上げた時も安定していた国際金融市場が大きく反応したのだ。米中貿易戦争が貿易量を減少させて実物経済が冷え込むかもしれないという恐怖が広がったのだ。
現在としては最悪のシナリオが予想される。トランプ大統領は1995年の世界貿易機関(WTO)発足以降は自制してきた